伊良子妙子の一言


2010/9/19  今時の子供達
 私がイラコテニスカレッジとしてジュニア、プロプレーヤーを育てていた時には、皆「これをやりなさい」、「こうしなさい」と言えば必ずその通りに頑張っていた子が多かったと思います。しかし、今の子たちは、「これをやるよ」と言ったらまず発生する言葉が「ええーっ!?」です。我々だってそこまで無理難題を突き付けているわけではなかったと思いますが・・・。以前の子たちは「はい!」と言ってやっていました。食べ物でも好き嫌いもあまりなかったように見えました。それはひょっとしたら我慢していたのかもしれませんが・・・。でもみんな強くなりたい思いで黙々と頑張っていたことを覚えています。皆、競争していました。ですから、神尾米(元世界ランキング24位)や、佐藤哲哉(元デ杯選手)のような選手ができたのだと思います。
今時の子は、「マラソンの選手になるわけではないので走りたくない」、「走る必要がない」や「もっと楽しくやりたい」、「遊びたい」など「そこまで必死になってやりたくない」と言う子が多いです。プロになりたいと言ってきた子たちがです。テニスは「足ニス」とも言われているのですが、基本的には走るスポーツなのです。
教える側としては、とても残念な事です。もちろん私の所だけではないようです。色々なコーチと話していると、「強い選手になりたい」、「プロになりたい」と口では言っても本当はそこまで考えているわけではないと言います。ただ本気になってそう思っている子もいると思います。そこを見分けるのも大変ですが、何とか強い選手を作ってやりたいと思っています。
ただ、強い選手になるにはとても辛いです。楽しいことなんてあまりないです。それを我慢できる子が強い選手になるのだと思います。どんなスポーツでも同じだと思います。
お父さん、お母さんは、どうやって子供達の「夢に向かって」頑張れるかを応援してほしいと思います。せっかく頑張っている子が途中で挫折してしまわないように気持ちのケアをしてほしいと思います。叱咤激励をしてほしいです。
勝てた時にはとても嬉しいし、楽しくなるのですから。是非それを味わってほしいと思っています。

2010/7/28 子供が悲鳴を上げている

 最近、県ジュニアや他の大会に行ってみると、子供の人数より大人の人数の方が多く見られます。試合に入る前には「はいお水、おにぎり食べた、フルーツがあるから食べなさい」とか全て親がかりです。16歳以下の男子でもです。びっくりしています。私が教えていたイラコテニスカレッジの選手達の親は、コーチに聞いてから試合を見に来る時代でした。何故かと言うと、コーチが必ず試合に帯同していたからでした。そして一番の問題は、親たちが見ている前で試合に負けたとします。「どうしたの? 何で負けたの? あんな子に? まじめにやったの? もっとしっかりやりなさい!!」と質問攻めの場面をよく見ます。子供達だって一生懸命頑張ったのです。
私の場合、試合に入る前には、「楽しくやっておいで!」「がんばれ!」と言う事にしてあります。戦略は、その前に話をしておきますから。
親は自分の子供に対して期待感がありすぎてどうしても自分に置き換えてみているのだと思います。ミスをするとイライラして・・・。
私が教えた、神尾米の親には、自分の子供を相手の子、相手の子が自分の子と思ってみていると冷静に見れると思いますよと教えました。
私がなぜ「悲鳴」という言葉を使ったかと言うと、
10歳、12歳の子供にあまり期待を押し付けないで楽しくテニスをやり、テニスが大好きで辞めたくないと言ってくれるまで待ちませんか?と言う事です。小さい体で何時間も厳しくやるのではなく、基本に忠実に、試合も楽しいものだと言う事を分からせてあげてほしいのです。今から頑張りすぎて勝ってしまうと18歳までずっと勝っていかなければなりません。みんな期待感があって、負けるとそれをひるがえすように阻害されるようになってしまうからです。そんな辛いことはありません。テニスの成長の事もそうですが、体の成長の事も考えてあげてください。将来良い選手になる為にです。暖かく見守ってあげてください。